ちなみにキャラというのは 単なる登場人物という
意味だけでは ありません。これを押さえることが良い漫画を
描くうえで最も重要なのでどうかしっかりと押さえて下さい。
ちなみに「キャラクター」なる言葉を 日本に定着させたのは
時代劇の「子連れ狼」の原作漫画などを 手がけられた
小池一夫先生だそうです。
小池一夫先生の漫画に対する理念、そして口癖は
「漫画はキャラクターだっ!」です。
これは先生のあらゆる漫画の指南書に書かれている言葉です。
どういうことかと言いますと小池先生の漫画に対する考え方は
「漫画はキャラクターが立っていれば
勝手にキャラクターがどんどん
動いてくれてその活躍がストーリーになるんです!」
と言うものです。
(小池一夫先生は「劇画村塾」という漫画を学ぶ 教室を
運営されていて、そこで学び世に出てこられた作家さんには
うる星やつらの高橋留美子先生や北斗の拳の原哲夫先生や
桃太郎電鉄のさくまあきらさんなど他にも名だたる作家の
先生がたくさんおられます。すごいですよね!)
これらが乏しいと読者の人たちからはキャラクターに
感情移入できません。
特にキャラクターは1と2、つまり
あたりが明確でなければ漫画の作り手としてはキャラに言動を
とらせ、動かす事ができずストーリーも作る事ができません。
キャラが目的目標を持ち、そしてキャラが自身の人格や価値観、考え方に基づいた行動をとる、そしてとった行動の過程から
結末までを描き上げるのが漫画の基本的なお話づくりなのですから1と2は絶対に欠かしてはいけません。
あなたは相手の性格も考えもわからないのに共感できますか?
できないでしょう、不安に感じる事でしょう。
やはり共感のできる、もしくはハッキリと
性格のわかるキャラクターにこそ
読者は認識がしっくりくるわけです。
共感できるキャラクターでなくても、
あるいは嫌いな性格のキャラクターでも
性格がわかっていれば読者はキャラの人間性が
わからないという 不安感をそのキャラに対して抱きません。
そしてその嫌いなキャラが倒されたりしたら
読者はスカッとしたりします。そして続きを読みたく
なったりします。
つまり作者からしたら「しめたもの!」という事になります。
嫌いでもキャラが立っていれば そのキャラが倒されたら読者に
受けるわけなのですから キャラを立てるということは
面白い漫画を描く以上、重要な戦略になるわけなのです。
読者からすれば、
特に好きでも嫌いでもないキャラが倒されてもなんの感情も
抱きませんがほんとうに大嫌いなキャラやライバルが
派手に倒されたりすると感情が揺さぶられてスカッと
するわけです。
つまり読者に「嫌いなキャラだ」と思い抱かせるほどキャラが
立っていればいるほど読者の爽快感も大きいモノになります。
ちなみにキャラが立っていることを
「キャラ立ちしている」と言います。
キャラが立っていない場合は
「キャラ立ちしていない」と言います。
「キャラ立ち」と言う言葉は 漫画を描く人たちの間で
当たり前のようにかわされる言葉ですのでどうか覚えて
おいてください。
もっと言えば、例えばあなたは昔読んだ漫画の話は
覚えていなくてもその漫画の登場人物たちが
どんな性格のキャラクターかは覚えていて時がたっても
思い出せますよね?それぐらいキャラは漫画にとっての顔であり
漫画にとって一番大事な要素なのです。
さらに言えばキャラ立ちした魅力的なキャラたちは
どれほどの時がたとうと忘れることができない、
それどころか
読んだ人の人生観にまで影響を
与える事もあり人々の人生の在り方すら
変えてしまうこともあります。
日本ではキャプテン翼のキャラ達を見て憧れサッカーを
やるようになった人たちがいるというのは周知でありますが
実はヨーロッパなどでもそうした人たちがいると言います。
あなたも自分が好きで、魅力的なキャラを
つくってみたいと思いませんか?
私はあなたにぜひつくって魅せて欲しい
と思います!
では、どうすればそんな魅力的な
キャラができるのか?
次の「キャラクターのカテゴリ」の記事から
順番に解説していきたいと思います。